ー稽古場の雰囲気はどんな感じですか?
いつも和気あいあい、ムッシュムラムラで進んでいます。稽古内で複数のパートに分かれての自主練習もしますし、『週刊マツバラ』も撮らせてもらってウハウハです。
ー参加のきっかけはどんなものですか?
演出ののあのえるさんとは、おれが大学に入った時から先輩として(当時は名前が違ったが)お世話になり、その流れがずっと続いています。仕事ください。
ーここを見てほしい!なんてところありますか?
人のようでいて比喩のような存在であるどっちなんだかどっちもな全員を見てほしいです。
ー「オイル」ってどんな作品ですか?
よくわかりませんが、すごい作品です。すごいからよくわかんない。
あと、困るのが「あらすじ」が伝えづらいことですね。すべて明らかになってからの「解釈」は言えますが、それはネタバレなので……ええ……皆さんチケット買ってください。
あらすじなんてあらすじで、作品じゃないんだ!
買ってくれよ!
大量のキーワード・テーマが詰め込まれて、意想外の連関で繋がっていく、詩的飛躍、そして最期への収束……が見事で(でもそれは野田秀樹全般のことじゃないか)、
その吹き荒れる嵐みたいなものは、演劇の醍醐味だと思います。嵐。タイフーン、
頭ぐちゃぐちゃです。
ー「オイル」の見どころはどんなところ?
上に同じで、詩的な飛躍、こじつけめいた連関から広がっていく新しい世界、みたいなもの。その戯曲の言葉と、それをただの広がりにせず、
一つの結論に収束させた勇気もすごいです。「表現」だのいう言葉ってこういうもの見るとね、容易く使えませんね。
重いテーマですが、常時ふざけたワチャワチャ(どたばた)劇のトーンを持っているのもとても魅力です。楽しいから、それ、井上ひさしさんから野田さんが受け継いだものなんでしょうか。楽しい。
ー演じる役はどんな役ですか?
主人公(ヒロイン)の母親役です(夫はどうしたか知りませんが)。名前の通りノンキな人で……流されやすく、忘れやすく、飽きやすい。
ある種、作中のもう一人の人物と対になってるような気がします。流されることと、選択すること、それに対して執念をどれだけ持つか……
全然違うけど、『MOTHER2』ってテレビゲームの、ポーキーってやつを思い出すんです。知ってる方はあの怖さを感じてほしい。それ、もう一人の方の話でね。
ノンキダネには特に思い出すものはありません。
ーあなたが今まで生きてきたうちで、一番大きな社会的な事件は何ですか?そのときいくつで、どんなことを感じましたか?
気づいた時にはオウムは「変な面白団体」でなく地下鉄サリン事件(1995年3月20日)の後で、素直に「やばい奴なんだ」と思い、阪神淡路大震災(1995年1月17日)も静岡県在住ながら、朝の揺れに気づきませんでした。
'88年生まれだから7歳ぐらい。気づいてもよかったんですが……・、2000年問題(12歳ぐらい)も、うちには起こらなかった、そして、なんと、アメリカ/米国同時多発テロ事件(2001年9月11日)の時(13歳)におれはTBS『ジャングルTV タモリの法則』を見ており、それが臨時ニュースで中断されたのを、恨みがましく思っていたのです。連日のニュースも、なにがその他のニュースと決定的に違うのか、わからなかった。
人が大勢殺された、なんの関係もない相手に殺された。
それはひどい。
けど、そんなニュースはいつもやっていないか? あれ、規模……規模ってことじゃあないだろう。
もっと何か、皆がひどく心を痛める理由があるはずだ……。
なんて、そんなものはない。
おれが鈍感なだけで、そして実は、今も、「違う」というのはどの尺度で言えばなのかよくわかりません。アメリカがあらゆる国に強力な関係性を持っているからこその衝撃じゃないか? そういう社会的なあれじゃなくてさあってすぐ思います。
単純に一個の事件としたとき(その考えがおかしいというのをおくと)、おれは、それ以外の日々無視しまくっている紛争ニュースと同じ態度をとるのが自分的にほんとうじゃないか、
とか思ってたのだと今は考えます。
なんか『三月の5日間』みたいになってきた。
自分の生活圏は異様に狭くて、そして、そこへの感受性しか基本的にはないのでしょう。
ー意気込みをどうぞ!
面白いです。
人の感情に寄り添える人間になりたいです!!!
この文章で作品を判断しないでください!
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