ー稽古場はどんな雰囲気ですか?
押し付けの指導ではなく丁寧に伸ばしてくれるイメージ。
役者に与えられる裁量が大きいので、試行錯誤の繰り返しです。
やればやる程、自分の至らなさを痛感します。素直にすくすく育ちたいです。
ー今回苦労したことはなんですか?
身体の使い方に対する意識を大きく変化させました。
手足の動かし方、小道具の活かし方、表情の作り込み、動きのキレなどを意識しつつ、
存在感のある三枚目役者となるべく努力しています。血を滲ませています。
ーここを見てほしい!なんてところありますか?
大國教授は虐げられるシーンが多いため、時々他のキャストから「大丈夫?」と聞かれたりするのですが(優しいですよね)、
僕自身はそのような場面を非常に楽しんで演じているので、観に来てくださった方も是非、ドン引きせずに一緒に楽しんでください。
ー「オイル」ってどんな作品ですか?
復讐とは何かを問いかける作品です。
戦争で生まれた復讐心はどこに向けられるのだろう。
きっと、敵国に向けられるのだろう。
敵国に復讐するとはどういう事なのだろう。
きっと、敵国戦争責任者か敵国兵士か敵国民か敵国文化に復讐するという事だろう。
それならば、
敵国戦争責任者を裁判にかけて絞首刑に処せば、
敵国兵士を全員集めて家族ともども銃殺すれば、
敵国民をテロ行為によって無差別に殺傷すれば、
敵国文化資本を拒絶する文化鎖国政策をとれば、
復讐は果たせるだろうか。
うーーん、どうなのだろうか。
もし、復讐心を突きつける立場になったら、一体どうすれば良いのだろうか。
もし、復讐心を突きつけられる立場になったら、一体どうすれば良いのだろうか。
うーーん、むずかしい。
シンプルな問いだから、心に鋭く突き刺さる。そんな作品です。
あ、結構笑える作品でもあります。怖くないです。大丈夫です。
ー演じる役はどんな役ですか?
大國教授は、ちゅうぶらりんな人間です。
軸が通っているようで、よくよく見ると..うーん、
リベラルなんだかリベラルじゃないんだか…
愛国者なんだか非国民なんだか…
ブレているのかブレていないのか…
初めて台本を読んだ時は「うーん、わからん!」となったのですが
稽古が佳境に差し掛かった今でも「うーん、わから...ん」といったところ
ただ、そういう雑多な人間性が妙にリアルで、とても好きです。
人間ってこんなものだよな~と、納得を超えて共感しています。
うるさいわ、よく動くわ、感情の起伏は大きいわで、
まぁ、腹立たしいキャラクターではあるのですが、
とても親しみやすいキャラクターです。愛してください。
ーあなたが今まで生きてきたうちで、一番大きな社会的な事件は何ですか?
そのときいくつで、どんなことを感じましたか?
東日本大震災(2011年3月11日)です。当時20歳。
二万人近い人間が死亡・行方不明になったと聞きました。
自分は「万」という桁の大きさをイメージすることが出来ませんでした。
様々な言論を見聞きするなかで、色々な感情が混ぜこぜになる中で、
「人間も所詮、動物でしかないんだ」と強く確信した覚えがあります。
人間の集団浅慮は簡単に起こることを強く自覚しなければならない。
ならば、たとえ孤立しても、自分の頭で考えながら生きる必要があると。
ー意気込みをどうぞ!
意気込みは文章の熱気から感じてください!
持てる力を全て発揮するので、きっとものすごい頑張れます!
もしくは、ものすごく頑張れるから、持てる力を全て発揮します!
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