
谷崎潤一郎『或る時』
『刺青』『鍵』『細雪』『陰翳礼讃』など、数々の有名作品を残す、谷崎潤一郎。今回、青空文庫には未収録の作品『或る時』を朗読しました。谷崎が日本橋・茅場町周辺に住んでいた少年時代を振り返り、周囲の様子や家族について回想した短編のエッセイで、まさに谷崎の作風の原点とも言える原体験を、名曲「家路」を添えてお送りします。が、我々が着目したのはそこではなくて、谷崎が「ここに私の家があったはず」と述べている冒頭の文章です。道案内が絶望的に分かりにくい。そこで、かなりの時間を費やして場所を突き止めた記録(江戸や東京の街について詳しくなった記録)を、フリートークやブログにてお伝えします!