スタッフ日記:制作 加藤綾音『行間にある心…。』

  こんにちは。劇団のの 制作の、あやねです。   今回、朗読の作品を選ぶにあたり、 最初に「竹の木戸」を読んだ時に残った印象は、 その臨場感と生々しさでした。 淡々と日常を描いている作品でありながらドキリとさせられる、 肌感のある作品だと思います。 言葉の端々やら、所作やら、物言いやら、物言わなさやら……。 登場人物は「つい昨日会ったあの人か」というような鮮やかさで、 時代を […]

解説:「竹の木戸」あらすじ -下2-

  次の日の朝。 お源は、置いてある炭俵に気付いてびっくりしました。 一体、磯吉はどうやって炭俵を買って来たのでしょう!?   磯吉は普段から、お源が朝ご飯を作っている間、 ずっと布団の中で横になったままです。 お源「磯さん、これはどうしたの?」 磯吉「買って来たんだ」 お源「え! どこで買ったの?」 磯吉「別に、どこだっていいじゃないか」 お源「どこか、ぐらい訊いたっていいじ […]

解説:「竹の木戸」あらすじ -下1-

  さて、少し時間が遡ります。 お源は、真蔵に目撃されたすぐ後のことです。   お源は、自分の家に戻っていました。 真蔵が見下ろして来たのは、ちょうど、 炭を1つ着物の袖に隠し、もう1つを前掛けの下に包んで左手で押さえ、 もう1つ右手で取ろうとしたところでした。 3つ盗もうとしていたようです。 着物は袖の下の部分が袋状になっていて、 ここにお金を入れる人もいました。 お源は、多 […]

解説:「竹の木戸」あらすじ -中2-

  午後3時過ぎました。 大庭家の、お出掛けしていた女性陣が、ワイワイと家に帰って来ます。 みんなお茶の間に集まって、今日あったことを話します。 新橋のお店で、礼ちゃんが大きなお人形を欲しいとだだをこねたこと。 電車の中に酔っ払いがいて、迷惑だったこと。 真蔵が寒がりなので、輸入物の立派なシャツを買ったこと。 下町へ出ると、どうしても思ったより出費してしまうこと。 なんだか、今と変わらな […]

解説:「竹の木戸」あらすじ -中1-

  12月になりました。 東京郊外は、都会の冬よりもグッと冷え込みます。 郊外暮らしの流行で移住してきた人たちは、寒さに驚きました。 脱サラして憧れの軽井沢や八ヶ岳に住んだ人が、 夏は涼しくていいけど、雪が降ってびっくりする、みたいな感じでしょうか。 地球温暖化の前ですから、今よりも更に寒かったことでしょう。 そんな中、この日は久々にぽかぽかしていました。 老母、妻、娘の礼ちゃん、女中の […]

解説:「竹の木戸」あらすじ -上2-

  11月になりました。 木戸ができた日も、女中のお徳、そして植木屋の妻のお源は、 井戸端で洗い物をしていました。 お徳は、植木屋さんが貧しいので大工さんを頼むことができず、 磯吉が適当に木戸を作ったことをからかいます。 「これが木戸だろうか、掛金は何処に在るの。  こんな木戸なんか有るも無いも同じことだ」 聞こえよがしに、わざわざ大きな声で言います。 大庭家では、裏庭に出入口ができたた […]

解説:「竹の木戸」あらすじ -上1-

  江戸東京博物館で撮った写真を交えつつ、お話を紹介したいと思います。   明治時代には、西洋の文化が流入し、東京は急速に発展しました。 ところどころに江戸の名残が。 更に、日露戦争での勝利で、景気が上昇します。 会社ができるので、当然、そこで働くサラリーマンが登場します。 当時の会社員といえば、官僚や医者のように裕福なエリートでした。 主人公の大庭真蔵は、真面目な会社員です。 […]

ナレーターも演技します

  —さりげなく、最後を飾るのは…。 ◆のあ:あ、ここは戸塚だけのシーンかな。 ◆スズキ:いや! 実はここにね、「お源さん、お源さん」っていうセリフがあるんだよ。さりげなく。 ◆のあ:あ、お清さんの金田一感が1番出る場面だ!   ☆ 。*・☆ 。*・☆ 。*・☆ 。*・☆ 。*・☆ 。*・☆   ここからは、稽古でやった場面と、それについてキャストが話した内容をお届け […]

ひとりごと言う派? 言わない派?

  ☆ 。*・☆ 。*・☆ 。*・☆ 。*・☆ 。*・☆ 。*・☆   ここからは、稽古でやった場面と、それについてキャストが話した内容をお届けします。 作品本文は、青空文庫からコピーしたものに、読み易いよう改行を加えています。 キャストが話した内容は、録音した物を文字に起こし更に編集しています。 なお、議論は明確な答えを出すものではなく、情報は必ずしも正確ではありません。 演 […]

独歩のお隣さん

  今日は、いちょうの葉が敷き詰められて金色になった神社が見える、和室です。 やっぱり、暖房が効きません。 この日は、色々な単語のイントネーションを調べました。 「意気地のない」「被布」「土間に」「炭籠」「こそこそ泥棒」 「腹掛け」「一円」「二円」「五円」「干し物」「親方」などなど…… 出身地や世代によって、当然だと思っていたアクセントが違ったりします。 勿論、アクセント辞典も見るのです […]